「スポーツ選手」より「レフリー」の役に徹底する
字面から「法に基づき国を治める」とは経済とのかかわりがないように見えるが、実際、それを今回の会議テーマとして取り上げたのは、その目的が中国経済の構造転換に支障をなくすためだということである。汪教授は、マクロ経済の情勢とミクロ企業の発展を結び付けて法治建設を語ることが今回の会議における最重要議題だ、と予想している。
汪氏は次のように分析している。一企業にとっては、安全な市場の法治があってこそはじめて自主権を獲得できる。行政のスリーム化と権限委譲の大胆な推進は、法治の政府を構築し法に照らして行政サービスを提供し経済市場への政府の過多な介入を変えることだ。今回の会議は政治面での行政に注目するのみならず、多くの経済面での改革にもメスを入れ、それによって経済運営が一層スムーズ化し、立法を通じてマーケットへの政治的介入が最小化し、マーケットが活性化することになる。また、法に照らして国を治めるということにとどまらず、法制の構築と結びついて経済情勢を話し合うことになるだろう。
では、「法に基づき国を治める」ということのグレードアップは中国の経済に何をもたらすことになるだろう。中国国際経済交流センターの鄭新立常務副理事長は、ずばり開放かつ、公平な市場環境を作り、経済運営コストを下げ、経済の活性化を図ることだ、と指摘した。