上限は50万元 保険金額の上限は同制度における重要内容のひとつ。世界各国の例では、国民1人当たりGDPの2~5倍となっている。米国は5.3倍、英国は3倍、韓国2倍、インド1.3倍などである。中国の上限は50万元に設定されたが、これによって99.5%の預金者(企業含む)に対して100%の全額補償が可能となる。この上限について専門家は「合理的な金額設定である。ほとんど預金者が法律の保護を受けることができるため、預金者の安心につながる」と話した。
また「中国人の貯蓄率は極めて高く、しかも小口預金者の比率が大きい。50万元は中国の一人当たりGDPの12倍に相当し、これは国際的な平均よりも高い水準である」との指摘もある(管氏)。 金利自由化に安全に移行 このほか中国銀行の宗研究員は、保険制度の意義と役割について2つの点を指摘した。「第1は幅広い預金者の利益保護につながり、金利自由化を安全に遂行できること。
金融機関に問題が生じても、保険があるために取り付け行動につながらない」「第2は、市場化処理メカニズムが構築され、金融システムの安定に役立つこと。保険制度が導入されることで退出金融機関の処理スケジュールが規範化され、さらにセーフティーネットの整備によって、市場化処理によりよい環境を提供される」という。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年12月3日