中国では、16日に流動性逼迫感が再び強まった。中期貸出ファシリティー(MLF)の満期、新株発行や銀行の年末を控えての預金積み増す圧力といった複数の要因が重なっていることを背景に、銀行システムの流動性圧力が拡大した。市場の緊張ムードと同時に、中央銀行の流動性提供に対する呼び声も高まっている。17日付中国証券報が伝えた。
アナリストは、「景気低迷の圧力、債務借り換え面の需要に対応するため、適度な金融緩和が求められている。物価上昇率の低下で、金融政策微調整の余地をも与えられている」と指摘する。
中国の銀行システムは短期的な流動性不足に直面しており、中央銀行が頃合いを見計らい金融緩和を行うムードが形成されている。今後一定期間は、金融緩和の重要な時期となる。市場では預金準備率引き下げの呼び声が高いが、中央銀行がどの金融ツールを選ぶかには依然として不確定性が残されている。
「中国証券報」より2014年12月17日