北京市のスモッグ対策、PM2.5の4%減実現

japanese.china.org.cn  |  2015-01-05

北京市のスモッグ対策、PM2.5の4%減実現。

タグ:スモッグ対策 PM2.5 北京市のスモッグ  大気汚染 

発信時間:2015-01-05 17:46:34 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

青空ときれいな空気を取り戻すため、北京市は昨年、様々な取り組みを展開した。市環境保護局が4日に公表した2014年のスモッグ対策の結果は、その努力が結実しつつあることを示している。いくつかのデータはとりわけ士気を高揚させるものとなった。PM2.5の年間平均濃度は1立方メートル当たり85.9マイクログラムで、2013年に比べて4%下がった。PM2.5の値が1級(優)だった日は2013年より22日多い93日となり、5級(深刻な汚染)と6級(非常に深刻な汚染)の日は2013年の58日から45日に下がった。

【汚染程度】

・2014年PM2.5の1級日数は93日に達し、2013年の71日から31%増えた。

・PM2.5の汚染が深刻だった日(5級・6級)は2013年の58日から45日に減り、減少幅は22%だった。

・PM2.5の年間平均濃度は1立方メートル当たり85.9マイクログラムで、2013年の89.5マイクログラムから4.0%下がった。

 


 

重汚染日が13日減少

発表によると、北京市のPM2.5など主要汚染物質の濃度は2014年、平均で前年比3.3%下がった。PM2.5と二酸化硫黄、二酸化窒素、PM10の年間平均濃度は前年比でそれぞれ4%減、17.7%減、1.3%増、7.1%増となった。

北京市の「2013-2017年空気浄化行動計画」は、PM2.5の年間平均濃度を2017年までに2012年比で25%以上減らすことを求めている。これを達成するには1年で平均5%の減少を続ける必要があり、2014年の4%減は、今後数年の排出削減の圧力が一層高まったことを示している。

【市内分布】

・2014年の北京市南部のPM2.5の平均濃度は1立方メートル当たり113マイクログラム、北部は67マイクログラムで、南北の差は46マイクログラムだった。

・南北の差は2013年の56マイクログラムから縮小した。

 


 

PM2.5の「南高北低」

市環境保護監視センターの張大偉主任によると、北京市のPM2.5濃度は依然として「南高北低」の特徴を示しているが、その差は2013年に比べて大きく縮小した。またPM2.5には、季節や時間帯による周期的な変化も見られる。季節では、秋冬に高く、春夏に低い。時間帯では、夜間に高く、昼間に低い。北京市のPM2.5の一日の変化は秋冬には「一つのピーク、一つの谷間」の弧を描き、夜間の濃度が高く、午後11時から深夜零時にかけてピークを迎え、午前10時から午前11時までが谷間となる。ピークと谷間の濃度差は55%に達する。春夏になると、一日の変化幅は狭まり、緩やかな「二つのピーク、二つの谷間」を描き、午後5時から午後6時の濃度が比較的低く、ピークと谷間の濃度差は約15%となる

【汚染周期】

・秋冬期は、暖房による汚染物の排出が高まり、汚染物の拡散も芳しくなくなることなどから、PM2.5の汚染水準が高まる。

・春夏期は、垂直方向に汚染物が拡散しやすく、大気の環境容量が高いことなどから、PM2.5の濃度は比較的低くなる。

 


 

数字で振り返る汚染対策実績

北京市の2013年の二酸化硫黄、窒素酸化物、化学的酸素要求量、アンモニア態窒素の4種類の汚染物の排放量は、2010年に比べてそれぞれ16.6%、15.9%、10.9%、10.3%の削減を実現し、「十二五」(第12次5カ年計画、2011-2015)の排出削減目標を2年前倒しで達成した。「十二五」の5カ年指標を2年前倒しで実現した地区は北京だけだった。

北京は現在、直轄市の中で汚染物の排出量が最も少ない都市となっている。環境保護部の算定によると、2013年の北京市の二酸化硫黄の排出量は上海市と天津市のわずか4割、窒素酸化物の排出量も両市の約半分にとどまっている。

2014年3月1日には「北京市大気汚染防治条例」が施行され、全市の環境保護系統で立案・処理された環境分野の違法行為は2921件、基準を逸した自動車は1万3640台にのぼり、罰金は1億565.61万元に達した。

 


 

北京は2014年1月1日、全国に先駆けて、二酸化硫黄など4項目の主要汚染物に対する費用徴収基準を大幅に引き上げ、調整後の基準は以前の14倍から15倍に達した。

張大偉主任によると、北京・天津・河北による共同の汚染対策は、大気の質の改善に向けた重要な支えとなる。2014年に北京が重汚染日となった45日を調べると、周辺で重汚染が発生していた頻度は80%に達している。シミュレーションによると、2014年の北京の重汚染日では、周辺地域の影響は30%から72%に達し、平均で50%を超えている。

 

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年1月5日

 

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