オーストラリア準備銀行(中央銀行)は3日、政策金利を0.25%引き下げ、過去最低の2.25%にすることを発表した。中国人民銀行(中央銀行)は4日、2月5日より預金準備率を50ベーシスポイント引き下げると発表した。海外の調査機関のアナリストは、米連邦準備制度理事会が金利を引き上げる可能性が高まり、各国の中央銀行が金融緩和を維持する中、多くの経済体が金融緩和を拡大し、景気を刺激し起こりうるデフレを抑制すると予想している。中国は金融緩和の拡大を継続する可能性がある。
各国が利下げ
今年すでに多くの経済体の中央銀行が、金融緩和を拡大している。欧州中央銀行は過去に例のない量的緩和策を打ち出し、スイス、デンマーク、カナダ、トルコ、インドなどの中央銀行が金利を引き下げた。市場アナリストは、米連邦準備制度理事会が年内に金利を引き上げ、米ドル建て資産への資金の回流を促し、より多くの経済体が金融緩和を拡大すると予想した。
野村證券のアナリストは、大幅に低下する物価上昇率により、インド準備銀行(中央銀行)が金融緩和を拡大するための圧力が解消されたと指摘した。またインドが今年4月に再び25ベーシスポイント引き下げ7.5%とし、この金利を長く維持すると予想した。
中国人民銀行、緩和を拡大か
市場アナリストは、中国人民銀行(中央銀行)が世界的な金融緩和を受け4日に預金準備率引き下げを発表したが、さらなる金融緩和の可能性が残されていると指摘した。
みずほ証券のアナリストも最新のリサーチの中で、「中国経済は欧州の需要とデフレの逆風を受けている。ゆえに中国人民銀行がより強い刺激策を実施する圧力が拡大しており、将来的に預金準備率の他に金利引き下げなどを実施する可能性がある」と分析した。
野村證券は最新のマクロ経済リサーチの中で、「中国人民銀行が金融緩和を拡大する可能性が依然として高い。欧州中央銀行は先ほど量的緩和策の実施を決定したが、これは人民元の実質有効為替レートの上昇の圧力を強め、中国製品の輸出を抑制しデフレの圧力を強める可能性がある。ゆえに中国が金融緩和を実施する可能性が依然として残されている」と予想した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年2月6日