科学技術イノベーション活動を見ると、2014年、中国社会全体の研究開発投入額(R&D)は1兆3400億元に達したと予想されている。うち企業支出は76%以上を占め、GDPに占めるR&Dの割合は2%強、フルタイム研究開発者の総人数は世界トップに立つと見ている。科学技術部の万鋼部長は早く前から、「中国は一部の科学技術分野ですでに世界前列に身を置いているが、ある分野では追随者から同行者に、そして先導者になりつつある」と指摘した。
「現在、鉄鋼、セメント、ガラス、石炭といった分野では過剰な生産能力という問題が生じているが、中国製造業の整った産業チェーンの体系と整備された関連能力も無視してはならない。イノベーションのレベルアップに従い、産業チェーン上流のR&D設計部分と下流の販売サービス部分が製造業全体の底上げと競争力アップの原動力になる」。武漢科学技術大学金融証券研究所の董登新所長がそう分析しながら、「中国製造業にとっては、巨大な国内市場と外需潜在力のいずれも構造転換の陣痛期を無事に乗り越える上で貴重な時間と空間を提供してくれる」と語った。
中国製造業は決して「シャツと革靴のみ」ということではない。「井の中の蛙」的な結論は短絡すぎる。「持続的な改革深化」・「大衆創業」・「全民革新」が政府によって大いに奨励される背景の下で、従来の多くの製造業企業も改革の足並みを速め、高速鉄道、原子力発電、エンジニアリング・機械、航空・宇宙飛行といったハイエンド装備製造分野で世界に「メイドインチャイナ」の深層力を見せつけた。