中国経済が直面する経済成長の減速圧力に話を及ぶと、ジラド氏は「私は中国経済悲観論者ではない」と表明し、「中国が経済成長率目標を引き下げることは中国経済が成熟期に差掛かっている兆しだ。経済は発展しており、その成果から恩恵を受けている地域と人口が絶えず拡大し、国民が享受する福利水準も高まりつつある」と分析。
ジラド氏は、「目下喫緊な問題は数量ではなく質だ。仮に中国が輸出モデルを「中国製造」から「中国創造」へのグレードアップに決まっているのであれば、今一部の経済分野の成長スピードを落としていくのはやむを得ないことだ。だが長い目で見ると、この戦略調整によって巨大な利益が生じるだろう。なぜなら将来高品質の製品を輸出するだけでなく、産業チェーンの上流から技術をコントロールし超過収益を得られるからだ」と話した。
ジラド氏は、「中国の第12次五カ年計画は大きな成果を収めた。特に政治、社会、行政改革の面においては申し分のないことだ。しかし過去5年間の世界経済の情況を振り返ると、経済目標の実現は往々にして外界の変動要因によって影響されるものだということも容易に分かる。例えば、EUなど主要貿易相手国の経済疲弊、原油価格の暴落、ウクライナ―危機、ギリシアの債務不履行問題など」と分析した。