中国証券監督管理委員会は先週金曜日、「公募証券投資基金の滬港通取引の参与に関する手引」を発表した。中国本土の公募ファンドは適格国内機関投資家(QDII)に指定されなくても直接資金を調達し、「滬港通」(上海と香港の株式取引の相互乗り入れ制度)を通じて香港株に投資できるとう内容だった。31日付中国証券報が伝えた。
同手引の発表を受け、香港株は30日に全面高となり、ハンセン指数は1.51%上昇の2万4855.12ポイントをつけ、1日の上昇幅としては2カ月ぶりの高水準を記録した。「滬港通」における「港股通」(中国本土投資家による香港株投資)の純買いも過去最高を記録した。
アナリストは、この新制度の実施は、開始から4カ月以上が経過した「滬港通」の健全化につながっており、特に取引閑散の状況が続いていた「港股通」を大きく後押しするものとなっていると指摘する。
一部の中国系中小企業株、割安なH株のバリュエーションが低く将来性が高いなどの理由により、投資家から注目されている。年内に開始される見通しの「深港通」(深センと香港の株式市場の相互乗り入れ制度)は、より多くの資金を香港株式市場に流入させる可能性もある。
「中国証券報」より2015年3月31日