国務院新聞弁公室は27日、2015年第1四半期(1-3月)の外国為替収支データをめぐる状況についての説明会を行った。国家外貨管理局国際収支司の管涛司長はその席で、人民元国際化の問題について質問されたのに対し、「現在、人民元国際化のプロセスは鈍化することなく、加速している」とはっきり答えた。「京華時報」が伝えた。
日本人記者から人民元国際化プロセスについて質問された管司長は、「人民元の対米ドルレートは双方向に動いているが、全体として調整幅には限界があり、人民元の他の通貨に対する相場は全体として上昇しており、人民元は依然として強い通貨だといえる」と回答。さらに、「2014年に中国の非銀行部門における人民元建ての国境を越えた収支の規模が国境を越えた資金流動の規模全体に占める割合は24%で、前年比7ポイント上昇した。国内企業が自国通貨を使用して国境を越えた取り引きの決済を行うケースがますます増えている。市場という観点であれ、政策という観点であれ、現在、人民元国際化のプロセスは鈍化することなく、加速している」と述べた。
管司長は別の記者からの「中国の第1四半期の外貨両替による赤字は約2倍に増えた。資本が流出しているということは、資本が大量に海外逃避しているということではないか」との質問に対し、「現在、資本流出の現象が確かに存在するが、資本流出は想定内の調整であり、違法・ルール違反で秘密裏に行われる資本の海外逃避と単純に結びつけるわけにはいかない。こうした調整は予測可能なもので、市場主体が周期に合わせて行う財務運営を反映したものだ。こうした調整は解釈可能なもので、資本流出の主要ルートは引き続き民間に備蓄された外貨と債務のデレバレッジだ。こうした調整は受け入れ可能なもので、現在の外国為替市場の運営は引き続き安定し、かつ全体として調整や改革の目標に合致している」と答えた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年4月28日