▽たくさんの新車が市場に SUV市場に力点
ここ数年、日系ブランドの中国市場での販売量はさまざまな要因の影響でずっと振るわなかった。こうした局面を転換させるため、日系ブランドは新車導入のペースを速め、過去1年間だけでも、ホンダは「ヴェゼル」、「アコードクロスツアー」などの新6車種を、トヨタは「レビン」、「カローラ」などの主力車種をうち出した。ここ数カ月の間にも、たとえばトヨタは、「クラウン」のリニューアル車、「ハイランダー」のリニューアル車、中国産「プラド」など多くの新車種を集中的に市場でうち出した。またこのほど閉幕した上海モーターショーでは、「ハイブリッドエンジン」をテーマとし、下半期にカローラとレビンのハイブリッド車を発売し、中国の省エネ・汚染物質排出削減の流れに乗り、新エネルギー自動車で市場の挑戦に立ち向かうことを明らかにした。
当然のことながら、急速に成長する中国のスポーツ用多目的車(SUV)の細分化された市場において、日系ブランドも鳴り物入りで製品のラインナップを整えており、こうした動きによってSUV車が低迷をくい止め、反転上昇するための「伝家の宝刀」になっている。トヨタ、ホンダ、日産、マツダなどの日系メーカーは今年、市場シェアを獲得するために10車種以上のSUV車をうち出す計画だ。
ホンダは「コンセプトV」のプラットフォームから派生した兄弟車種のヴェゼルと「XR-V」で相当の業績を上げ、今年1~3月には両車種が中国での販売量の27.5%を占めた。データをみると、今年1~3月のヴェゼルの販売量は2万4千台で、同期のホンダで最も売れ行きのよい車種となった。XR-Vは2万2千台で、東風ホンダ傘下では「CR-V」に続く人気車種となった。