国連貿易開発会議がこのほど発表した報告書によると、2014年、アジア発展途上国の対外直接投資額が4400億米ドルに達し、初めて北米と欧州を抜き対外直接投資額世界最大の地域となった。そのうち、中国の対外直接投資額が1160億米ドルと再度記録を塗り替えた。
同報告書によると、アジア発展途上国における2014年の対外直接投資は世界対外投資総量の3分の1を占めた。うち発展途上国の多国籍企業による対外直接投資が4860億米ドルと史上最高を更新すると同時に、全体に占める比率も2007年の12%から2014年の36%に上昇した。
同報告書によると、2014年、中国の対外直接投資の伸び率が引続き外資導入額の伸び率を上回り、対外直接投資総額と外資導入総額がほぼ同じようになった。2014年、中国の対外直接投資額が1160億米ドルと再度記録を塗り替えた。国連貿易開発会議投資・企業司長、世界投資報告書の詹暁寧編集長は、「中国経済の『新常態』も外資流出入の新たな均衡関係をもたらした。中国の改革・開放政策実施以来の30年間に続いた外資導入と輸出拡大を主要けん引力とする経済成長局面に変化が生じており、対外投資は中国産業グレードアップと経済成長の重要な原動力になる」と話した。
この最新報告書に基づくと、北米地域の対外直接投資は世界2位の3900億米ドル、欧州が世界3位の2860億米ドルだった。米国、欧州、日本を含む先進エコノミーの昨年の対外直接投資総額は前年とほぼ横ばいの7920億米ドルだった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年5月20日