アジア太平洋地域ひいては世界範囲における人民元の人気は、中国経済の着実な発展、資本勘定の開放加速、対外直接投資の急増及び市場における根強い人民元国際化の観測と密接な関係がある。
「一帯一路」戦略は人民元の国際化プロセスを加速させることになる。専門家は、「中国と『一帯一路』周辺諸国の貿易・融資・投資協力に関しては、一部のプロジェクトでは人民元決済が採用されるだろう。資本・貿易における中国とこれら諸国との往来が深まるにつれ、ますます多くの国が人民元を貿易決済通貨として採用し、場合には本国の準備通貨として採用する国まで出てくる可能性がある」と予想する。
中国中央銀行(中国人民銀行)通貨政策委員会委員、中国人民大学の陳雨露学長は、「中国が積極的に推進している『一帯一路』戦略計画は、沿線諸国における人民元の使用チャンスを増やしてくれる。大口商品の貿易、インフラ融資、産業パークの建設、クロスボーダー電子商ビジネス、アジアインフラ投資銀行、シルクロード基金といった多国間金融メカニズムの構築に伴い、「一帯一路」沿線諸国で、人民元流通地域が形成される可能性がある」と指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年6月1日