6月1日、中韓両国がソウルで中韓自由貿易協定(FTA)に調印した。韓国経済テレビ局の報道によると、中国は韓国とFTA調印した51番目の国家である。韓国はこれまでに50の国家とFTA調印をしており、そのGDPの総和は全世界GDPの61%にあたる。今回、中国という巨大市場が加入したことでこれが73%まで増加する。韓国が抱える経済領域は世界第5位から第3位に上昇することになる。
報道では「韓国はいわゆる三大経済圏であるアメリカとEU、中国でFTAを正式調印し、FTAの主要国家のひとつに加わった」と解説する。報道はまた、中韓FTAを調印した後の韓国のメリットとデメリットについても分析している。
韓国と中国は将来20年間で、それぞれ相手国の輸入商品の92%と91%の関税を撤廃する。関税ゼロの実現までには相当長い時間が必要である。中国の産業発展スピードは非常に速く、韓国の得失を判断するのは難しい。
韓国政府は農業製品の保護に重点を置いているものの、一部で悪影響を与える可能性がある。理由は、「政府は米や牛肉、果物などの農業製品を減税対象外にしているが、依然として主要穀類と飼料は開放の方向」にあり、「種子に使われるトウモロコシの関税は10年以内に328%から130%に下げ、飼料の関税も20年以内に撤廃する。これは農業分野で大きな損失をもたらすだろう。