メディア王として有名なルパート・マードック氏(84)が21世紀フォックスの最高経営責任者(CEO)の職から退き、 次男のジェームズ・マードック氏(42)が引き継ぐことが11日に公開された。
マードック氏は会社の日常経営権を次男のジェームズ氏に任せるが、会長の職にとどまる。長男のラクラン・マードック氏は共同会長を務める。
マードック家と親しい消息筋によると、21世紀フォックスの役員人事異動は来週の取締役会で正式に発表されるが、いつ発効するかは現時点では不明だ。
ジェームズ・マードック氏は会社の日常管理を引き継ぎ、父親と兄から同時に指導を受ける。ジェームズ氏とラクラン氏は協力関係にあり、最終決定権はルパート・マードックが握っている。
2011年の英国の電話盗聴によるスキャンダルを受け、ジェームズ氏はBスカイBのCEOの職を辞し、その後21世紀フォックスのCOOに就任した。ジェームズ氏は21世紀フォックスの株主の承認を得ており、会社の経営に詳しいとされている。またジェームズ氏は、同社のデジタル事業拡大の立役者でもある。
消息筋によると、ジェームズ氏は日常運営で重要な力を発揮し、ラクラン氏は共同会長の職で戦略的な役割を演じることになる。
盗聴事件及びBスカイBの買収失敗後、マードック氏のメディア帝国がニューズ・コーポレーションと21世紀フォックスに分割された。ニューズ・コーポレーションは主に出版業に取り組み、ニューヨーク・ポストやハーパーコリンズなどを持つ。21世紀フォックスは映像作品と放送に取り組み、FOXニュースやFOXムービーなどを持つ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年6月12日