北京商報の記者が昨日得た情報によると、ダイキン工業はルームエアコンの一部の生産能力を日本に戻すと発表した。これは再び、ダイキンが中国から撤退するという憶測を呼んだ。ダイキンの関係者は取材に応じた際にこれを否定したが、海外ブランドは中国で敗戦一方の状況となっている。これはエアコン業界がパソコン産業と同じく、中国ブランドの「内戦」に変わりつつあることを示している。
円安でコスト上昇
ダイキンは2014年の年初より、製造委託先である珠海格力電器の、日本市場向けルームエアコンの生産能力(約25万台)の一部を滋賀製作所に戻し始めていた。ダイキンは今回、珠海格力電器の生産能力を削減し、中国工場の日本市場向けの生産能力を削減することになる。
ダイキンの中国事業担当者の薛暁斌氏は記者に対して、上述した情報を確認した。薛氏によると、円安および人件費・物流コストなどの高騰、輸送にかかる時間といった影響により、日本で販売されるエアコンは日本で生産した方が有利だという。そのため中国で委託生産し日本に輸出していた一部のローエンドルームエアコンを、滋賀製作所で生産することになった。