ロシア中部の小都市ウファ
カナダ紙『グローブ・アンド・メール』は9日、「中露を軸とする新たな世界秩序が形成中」と題する記事を掲載した。ウファという目立たないロシア中部の小都市で、第7回BRICS首脳会議、第15回上海協力機構首脳会議という2つの盛大な会議が、8−10日にかけて開催されている。BRICSと上海協力機構の首脳会議が、同じ場所で相次いで開催されるのはこれが初めてであり、共通の利益を巡る中露の近年の緊密ぶりを示している。
ロシアのリヤブコフ外務次官は9日、「多極的な世界の新たな中心、より民主的な国際関係の新体制」という言葉によって、BRICSの位置付けについて説明した。イタルタス通信は同氏の発言を引用し、「今回の首脳会議は、BRICSが大きく前進し、自身の発展を後押ししているだけでなく、国際情勢に直接影響を及ぼす要素になったことを示した。BRICSは、西側諸国の等級制の政治連盟とは本質的に異なっている。これは21世紀の真新しいな出来事だ」と伝えた。
BRICS首脳は9日、小規模な会談を開いた。イタルタス通信は、「プーチン大統領はBRICSの枠組み内でエネルギー協会もしくは連盟を設立することを提案した。中国の習近平国家主席は同日のテーマ演説で、BRICSのパートナーシップの強化について、(1)世界平和を維持するパートナーシップの構築(2)共同発展を促進するパートナーシップの構築(3)多元的な文明を発揚するパートナーシップの構築(4)グローバル経済ガバナンスを強化するパートナーシップの構築――という4つの主張を行った」と報じた。