雇用の状況はどうだろうか。市場には、一部地域のマクロ経済の下降や企業利益の縮小が雇用圧力を高めているとの見方もあったが、実際の状況はそれよりはるかに明るい。最新データによると、上半期の中国都市部の雇用増加は718万人に達し、通年目標の71.8%が達成され、失業率も5.1%付近に抑えられ、雇用の状況は総体として安定している。
上半期は輸出入の状況もいくらか改善した。6月、低下を続けていた輸出増加率はプラスに転換し、外需は好転し、対外貿易の自由化推進や自由貿易区試行地点の建設拡大などの輸出増加政策措置が初期的な効果を上げ始め、生産能力が過剰となった一部産業の製品の輸出も好調となっている。貿易黒字の状況から見ると、サービス貿易と貨物貿易の黒字の対GDP比は安全域に収まっており、6月の輸入は前年同月比6.7%の下降となったが、下げ幅は予想より縮小した。
このほか農業生産の好調や工業生産の基本的な安定、住民収入の着実な成長などの良好な態勢も中国のマクロ経済の安定運営の好材料となっている。
こうした良好な状況は容易に実現されたものではなく、国家のマクロ調整の力が正確に発揮された結果である。