新開発銀行開業式典に出席したカマト初代総裁(左)楼継偉財政部長(中央)
中国など新興5カ国(BRICS)が設立した新開発銀行の開業式典が21日午前、上海で行われた。年内に設立されるアジアインフラ投資銀行(AIIB)と協調し、新興国への経済支援を行う。インドから選ばれたカマト初代総裁や中国の楼継偉財政部長らが開業式典に出席した。
楼部長は式典でのスピーチの中で、「BRICSの新開発銀行の設立は、既存の国際金融体制に対する挑戦ではなく、その補完と改善だ」と述べた。専門家は、新開発銀行の設立は、新興国・発展途上国のインフラ投融資のボトルネックの解消を促し、世界の多国間・地域金融機関の不足を効果的に補うことになると指摘した。
【新興市場の資金需要を満たす】
BRICSの経済成長率は全体的に鈍化しており、分化が日増しに浮き彫りになっている。新開発銀行の設立は、新興市場に明るい材料をもたらす。
中国、ブラジル、ロシア、インド、南アフリカの5カ国は昨年7月15日、ブラジルで「フォルタレザ宣言」を採択した。新開発銀行の初期資本は500億ドル(1000億ドルまで増資予定)で、5カ国が平等に分担する。また1000億ドルの準備基金を設立し、偶発的な金融事件への対応に充てる。