新開発銀行開業式典の主要来賓による記念撮影
【挑戦ではなく補完】
新開発銀行は重大な責任を担っているが、一部の国から懸念されている。これはBRICSが一体となり、世界銀行などの国際金融機関と競争する動きだとする声もある。
楼部長は、「過去のアジア開発銀行、欧州復興開発銀行などの設立を見ると、世界銀行の地位と力を弱めてはおらず、既存の金融システムを効果的に補完・促進しており、既存の国際金融秩序の脅威にもなっていない」と説明した。
世界銀行のジム・ヨン・キム総裁、アジア開発銀行の中尾武彦総裁は、新開発銀行の設立が発表された後に声明を発表し、新開発銀行と緊密に連携していく立場を強調した。
中国商務部研究院国際市場研究部の白明副主任は、「世界銀行の金融支援は条件付きである場合が多いが、新開発銀行は発展途上国にとって容易になる可能性がある。発展途上国のインフラ整備に必要な資金は莫大で、世界銀行の支援だけでは不十分だ。そのため新開発銀行は世界銀行にとって、空白を埋め不足を補う存在だ」と分析した。
白副主任は、「新開発銀行、アジアインフラ投資銀行、将来的に設立される上海協力機構開発銀行のいずれにせよ、これらの地域金融機関は各国を尊重した上で、各国の発展の機会の模索に力を貸さなければならない。これらの銀行は資金の使用効率や、自身のガバナンスに対しても厳しい条件を突きつけている。これは中国が改善に力を入れるべき点だ。我々は協力を通じ、長年の運営により成熟している世界銀行のガバナンスの経験を参考にできる。これは我々が国際経済協力に参与する際のガバナンスを強化する一助になる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年7月23日