報道によると、中国では、「微信」(WeChat)などのソーシャルメディアで自らのそうした経歴を友人と共有することが、新たなステータスシンボルとなっている。「最新のルイ・ヴィトンの鞄」はもう古い。このことは、多くの分野に急速な発展のチャンスを与えている。第一に考えられるのが海外旅行である。
中国人は現在、一生に一度の冒険旅行を積極的に追求するようになっている。アフリカへ探検は最新のトレンドだ。泊まるのは最高級のホテルだとしても。南極にだって行く。中国は実際、南極ツアーが最も急速に発展している市場の一つだ。2011年11月から2012年3月までだけでも、2300人余りの中国大陸部の観光客が南極圏を訪れた。
中国人観光客の米国での一人当たりの消費額は各国ランキングのトップにある。2012年のロンドン五輪期間の消費額も各国のうちで最高だった。
また旅行以外では、どこにもないユニークな品を購入したがるのが中国人の特徴だ。中国人は現在、世界の最高級芸術品市場の販売額を押し上げている。資産350億ドルを超えるアジア最大の富豪・王健林はオークションで2820万ドルを投じ、スペインの画家ピカソの名画を落札した。映画配給会社「華誼兄弟」の創始者の一人である王中軍は6200万ドルを支払い、オランダの画家ゴッホの大作を買った。
報道によると、中国人が物を買うのはもはや、ただ見せびらかすためだけではない。多くの場合は、他人に自慢することと将来への投資とが結びついている。また生活方式を重視するようにもなっているのも変化の一つだ。
中国の資産家は、人生の体験やユニークな物にお金を使いたいと考えており、高級ブランドにはそれほど魅力を感じていない。
高級ブランド販売の利益が下がっているのを、多くのアナリストは腐敗撲滅運動のためだと主張している。だがその真の原因は、消費者が成熟し始めたことにある。
世界のブランドメーカーは、中国人のこうした消費傾向のトレンドを理解し、自らの戦略を調整することが求められている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月25日