一方で、ウォールストリートジャーナルは、中国経済はそれほど弱くはないとの見方を示した。天津の爆発事故や抗日戦勝記念式典による影響に言及したほか、比較対象となる前年同月の輸出統計が良すぎたことも要因だと指摘。「直近の貿易数値に基づけば、中国の対外貿易は健全な状況だ」としている。
「8月の輸出入の落ち込みは予想以上だ」北大経済学院の曹和平教授が取材に応えた。「構造的にはそれほど悪い感じはしない。原油、穀物などコモディティの輸入量が増加しているため、企業の原材料需要はそれほど減っていない。また、電気製品の輸入増加や従来型の労働集約型製品の減少は、われわれがまさに期待していたことだとし、企業のモデル転換が着実に成果を上げている証拠だ」と語る。鋼材、銅、粉鉱石の輸入減少については、輸出の先行き不透明ななか、流動性コスト引き下げに向けた企業の積極的な対策のひとつだとし、エネルギー多消費企業が市場から退出を迫られる時勢に沿った行為だと評価している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月9日