解説2:地域
三地域を1つとして選出することで地域間の流動性を解決
趙弘氏は、北京・天津・河北省の三地域を1つとして選出した主な理由として、地域間での流動的問題の解決があると指摘する。「北京は研究開発して成果を出し、天津や河北省はインキュベーション化や製品化の役割を担う。このような全国でも複製可能な経験とモデルを提供することができれば、改革の意義や模範としての存在感を示すことができる」。
地域の選択は省内都市間に存在する政策と市場の壁と関係がある。趙弘氏は、「障壁を打破するためには省級レベルの協調が必要だ。上海、広東、安徽、四川という4つの選択は、発達と未発達、沿海と内陸、東部と西部、都市と省など非常に象徴的な意味がある」と述べる。
他の理由として、省内の核心地域であることを同氏は挙げる。武漢、西安、瀋陽は、共に地域を代表する都市であり、良好なインフラ、経済の発達、人口規模の大きさ、イノベーション能力が強いなど、地域における地位は突出している。省内において都市による牽引作用が発揮できる。中心となる都市の能力
を解放させてやることで、イノベーションのエンジンや地域構造改革の動力源になることができる。