中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は、中国の国内総生産(GDP)はすでに年間10兆米ドルを超える規模となっているため、中国経済には大きな関心が寄せられていると述べた。過去10年における世界の経済成長への中国の寄与度はおおよそ3分の1前後にのぼる。中国経済はいま「新常態」に入っているとし、次のような特徴を指摘した。
(1)中国経済は消費が原動力となる。内需で消費が経済成長に果たす役割が最大となる可能性が高い。
(2)基幹産業は、製造業からサービス業へ徐々にシフト。
(3)中国は省エネ環境保護を一段と重視。最大の発展途上国として、気候変動、環境保護、省エネ・排出削減などの方面で努力する。
(4)中国は「新常態」で、社会保障を重視し、高齢者介護、医療、生活保護、障害者支援など、より強固な社会のセーフティネットを整備する。
(5)新たな成長エンジンの創出。投資と資源の消費に依存した既存モデルから、人的資源の創造を重視したモデルに転換。「大衆創業、万衆創新」の社会的機運醸成。