中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日に発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.8で、前月から横ばいだった。非製造業PMIは53.1となり、前月を0.3ポイント下回ったものの、依然として高い水準を維持。これらのデータについて、専門家は「足元で経済状況が安定的に推移していることを反映している」と分析した。
中国国務院発展研究センターの張立群・研究員は、「全体的に見れば、経済成長は底を打ち、安定に向かいつつある」と話す。「10月の新規受注指数と受注残指数はやや上昇し、市場需要が安定しつつある。製品在庫指数と購買量指数も改善がみられ、企業の生産活動は安定に向かっている」。
企業の経営状況は概ね良好で、先行きにも良い兆しが表れている。過半数の業界でPMIが50を上回った。なかでも自動車製造業の回復が顕著で、上昇率は5ポイントを超えている。木材加工・家具製造業も7ポイントの上昇と、改善が目立った。そこから不動産市場の回復がうかがえる。ハイテク産業は急ピッチな成長が続き、PMIは製造業全体を約5ポイント上回っている。