中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)で採択された「第13次五カ年計画(2016~20年)の策定に関する中共中央の提言」に、金融業の双方向の開放を拡大することが盛り込まれている。人民元の資本勘定での自由交換の実現と国際通貨基金(IMF)特別引き出し権(SDR)通貨バスケットの組み入れを推進。人民元の交換性を高め、自由利用可能通貨にする目標だ。
華夏銀行発展研究部の責任者を務める楊馳氏は人民網の取材に対し、「人民元の国際化が進むなか、資本勘定での自由交換とSDR構成通貨入りの実現によって、人民元は貿易通貨、投資通貨から準備通貨への転換が加速する」との見解を示した。
IMFの李昌鏞(イ・チャンヨン)アジア太平洋局長も先ごろ、人民元がSDR通貨バスケットに採用された場合、中国の経済情勢の変化がアジアの金融市場に与える影響がさらに大きくなると指摘している。「人民元のSDRに組み入れられれば、中国が貿易相手国と結んでいる人民元建て通貨スワップ協定は政府の外貨準備と見なすことが可能となり、人民元はアジア地区で一段と広く使用されることになる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月11日