中国でネット通販業者がそろって大規模なバーゲンセールを開催する「ダブル11の日」(11月11日)零時から、2015年「ネットショッピング・フェスティバル」が幕を開いた。「ダブル11」商戦に向けて、消費者も業者も士気高揚。今年のネットショッピング・フェスティバルは例年よりもまして過熱している。押し寄せるネット通販の熱波に市場が沸き立ち、「インターネット+消費」という新たな成長エンジンの力強さを物語っている。
ネット通販というツールで業者と消費者の距離が一気に縮み、快適かつ便利な決済手段、透明性の高い価格情報、周到なアフターサービスが人々のショッピングライフを一層充実させている。「インターネット+」の浸透につれ、取引の低コスト化が進み、消費者の満足度は日々向上。消費需要が急速に変化する新たな時代を迎えようとしている。
「インターネット+消費」で消費形態は顕著に変化している。モバイル決済と物流の発達にともない、人々の消費は「オフライン」から「オンライン」へシフトしつつある。日用品にとどまらず、大型家電や、自動車、住宅までもネットで買えるようになった。
統計によれば、今年1-9月でネット消費の伸び率は小売売上高全体の4倍ほどに相当し、消費市場でもっとも注目される成長分野となった。消費行動にも変化が訪れている。今や消費者は教育、情報、観光、文化・娯楽、医療・ヘルスケアといった「享受型」、「発展型」消費に支出を惜しまない。さらに、豊かになった中国の人々は、その購買力が海外市場に流れ込む。「海淘」(中国の消費者が海外のショッピングサイトから個人輸入する)や代理購入がブームを引き起こしている。今年の「ダブル11」もその一例。「ダブル11」商戦に数万社に上る国内業者に加え、米国、欧州、日本、韓国など25の国・地域から5000以上の海外ブランドも参戦し、全世界の「ネットショッピング・フェスティバル」と化している。外国商品のブランド力、品質、きめ細かい機能が国内消費者の心を掴んでいるようだ。