新たな消費行動に対応するには新たな供給力が必要だ。消費の変化から新たな業態が生まれ、発展のチャンスを創出している。一方で業界や企業は新たな課題にも直面。消費のレベルアップに着目し、商機を捉えられる者こそが未来の勝者だ。「ダブル11」の活況も、新消費時代の産物といえる。消費の変化に追いつけなければ、やがては淘汰される。
新しい消費行動から、内需拡大になお大きな余地があることも分かる。時には「有効需要不足」に見えても、本質は「有効供給不足」のケースもある。需要と供給のミスマッチで、一部の分野で生産能力の過剰が深刻化する一方、よりレベルの高い需要は満たされない。「海淘」客の購買力を国内に呼び戻すには、国内メーカーが向上心と職人精神を持ち、国産品の質とレベルの向上を図らなければならない。企業のモデル転換を促し、「中国製造」の価値の向上を求める声が国内で高まっている。中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)でも、イノベーションが国家発展の中核であることが指摘されている。生産から物流まで、決済から監督・管理まで、産業構成から製品構成まで、経営モデルから消費業態まで、急速に変化する消費に対応するには、いずれもイノベーションが不可欠だ。
消費をいかに誘導するのか、より深く考え、実践を重ねなければならない。「インターネット+消費」で生じた消費の変化、それにともなう需給構造の変化に引き続き注目する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月11日