中国海関総署(税関)が8日に発表した貿易統計によると、2015年11月の輸出入総額(人民元建て)は2兆1600億元に上り、前年同月比で4.5%減少した。輸出は1兆2500億元で同3.7%減少、輸入は9100億元で同5.6%減少した。
ブルームバーグの陳世淵エコノミストと欧楽鷹チーフエコノミスト(アジア担当)は輸出の落ち込みについて、人民元の下落圧力の拡大につながり、政府が追加の緩和措置を実施する可能性が高まるとの見方を示した。
1-11月の輸出入総額(人民元建て)は前年同期比7.8%減の22兆800億元だった。うち、輸出額は2.2%減の12兆7100億元、輸入額は14.4%減の9兆3700億元。貿易黒字は3兆3400億元で、63%増加した。
エコノミストは、ここ数日の動きからみて、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を前に、中国人民銀行(中央銀行)は既に元安誘導に動いていると指摘。輸入の減少幅の縮小は内需が安定に向かっていることを示しており、明るい材料になるとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月9日