中国社会科学院世界経済・政治研究所は23日、『2016年世界経済情勢の分析と予測』というレポートを発表した。同レポートは、世界の経済情勢が楽観視できないとし、2016年の世界経済成長率が約3.0%になると予想した。
同レポートでまた次のように指摘された。
2015年は、世界経済の伸びが鈍化し、これはグローバル経済の回復は長い道のりを必要とすることを示唆している。大口商品価格が低下し続け、世界の物価水準も下降線を辿っており、一部経済体はデフレ圧力に直面している。就業状況にある程度の改善が見られたものの、各経済体の間で差異がある。国際貿易がマイナス成長となっているが、世界直接投資がいくらか回復し、クロスボーダーのM&Aが活発で、地域協力で進展が見られた。一方で、金融市場の動揺が激しく、世界全体の債務水準が歴史的高水準にあり、その持続不可能性はリスクの高さをうかがわせる。