2015年は中国のフード宅配・テイクアウトサービス業が急成長を遂げた。業界最大手の「Ele.me(餓了麼)」が年間利用額と利用件数を発表したが、大気汚染の影響は想定したほどではないもよう。
■2015年のフード宅配、年間利用額最大は18万元
2015年に「Ele.me(餓了麼)」の利用額が最も多かったのは北京の利用者だった。年間利用額は18万160元に上り、1日平均利用額は493元だった。
利用件数では、984件が最大。利用者は上海出身で、利用額最大の利用者とは異なる人物だった。
これらの数字の裏には、両者ともに事務所のスタッフ全員の食事をデリバリーで賄ったことが背景にある。注文内容もきめ細かく、「コーラは氷無し」「ドリンクはホットミルクティー」などという念の入れようだった。
■天候悪化が注文増に、大気汚染要因は想定を下回る
「Ele.me(餓了麼)」のまとめでは、2015年下半期で各都市の利用額が多かった日の上位5日間を見ると、60%以上が雨、雪、煙霧などの天気だった。人は天候が悪い日に、よりデリバリーを利用したいと思うようだ。大気汚染が深刻な日に受注量が急増するとの見方も多い。これもまた事実だが、北京では、大気汚染が必ずしも宅配利用件数を左右する主な天候要因ではない。今年11月初め、北京は雨や雪の影響でデリバリー利用件数が20%以上伸び、年間最大となった。一方で、大気汚染による利用件数の伸び率は、最高でも上位8位どまりだった。
■フード宅配、「蓋澆飯」が人気ナンバーワン
2015年に最も人気があったデリバリーメニューは「蓋澆飯(丼物、おかずのせご飯)」だ。「Ele.me(餓了麼)」のまとめでは、全国的に一番人気が高いのは「蓋澆飯」。うち、北京、上海、深セン、杭州、福州、厦門の6都市では「蓋澆飯」がトップ。他の都市でもトップでなくても上位に入った。
「蓋澆飯」以外では、中華風野菜炒め、麺料理、フライドチキン・串揚げ、軽食などもランクイン。フードデリバリーの人気メニューとなっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年1月3日