新華社によると、中国の習近平国家主席は現地時間19日、サウジアラビアの首都リヤドでサルマン国王と会談した。両国首脳は両国関係の発展を積極的に評価し、二国間関係および共に関心を寄せる国際・地域問題について深く意見交換し、合意事項を取りまとめた。双方は中国・サウジアラビア全面的戦略パートナーシップを構築し、両国関係の深く掘り下げた発展を推進し、より大きな協力の成果を手にすると共同発表した。
両国首脳は「中華人民共和国政府およびサウジアラビア王国政府の、シルクロード経済ベルトおよび21世紀海上シルクロードの共同推進、生産能力の協力の展開に関する覚書」、およびエネルギー、通信、環境、文化、宇宙事業、科学技術などの分野の二国間協力文書の調印を見守った。
中国経済網のコメンテーターの崔書文氏はネット動画番組「我財経」に出演した際に、次のように指摘した。
サウジアラビアは特殊な重要性を持つ国であり、アラブ世界、イスラム世界で重要な影響力を持つ。またサウジアラビアはエネルギー大国であり、全世界で最も豊かな国だ。世界最大の石油会社は、サウジアラビアにある。中国とサウジアラビアは2008年の段階では戦略的友好関係を結んでいたが、現在の情勢の複雑化を受け、それぞれ両国関係を格上げし、親密度を高めることで、移ろいやすい世界の変化に共に対応する必要が生じた。
習主席のサウジアラビア訪問には、重要な戦略的意義がある。両国関係を全面的戦略パートナーに格上げすることで、協力関係が新たな段階に突入した。これには現在の世界の課題に対応するための、重要な現実的意義がある。サウジアラビアも、中国が提唱する「一帯一路」(シルクロード経済ベルト・21世紀海上シルクロード)戦略を支持すると表明した。双方は一連の協力文書に調印したが、うち最も重要な分野はエネルギーだ。サウジアラビアは最大のエネルギー産出国であり、中国は最大の消費国だ。両国がエネルギーの緊密な協力関係を構築し、エネルギーの利益共同体を構築することが非常に重要だ。そのため習主席の今回の外遊の成果のうち、エネルギー面の成果が特に戦略的意義を持っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月21日