人民元の為替改革に関して李総理は、「中国政府は元安を通じて輸出を推進させるつもりはない。貿易戦争をするつもりもない。実際、金融バスケットで人民元相場は基本的に安定を維持しており、元安のファンダメンタルズも存在していない。我々は、自主性・漸進性・調整可能性の原則を堅持し、人民元相場形成メカニズム改革を少しずつ進めていく。市場とのコミュニケーションを強め、人民元相場を合理的でバランスのとれた水準で安定させていく」ことを強調した。
李総理は、IMFが長年にわたって世界の経済成長の促進や世界金融の安定のために積極的な努力をしてきたことを称賛すると共に、中国政府もIMFなど国際機関と経済やマクロ政策に関するコミュニケーションを強化し、各国の関連部門と連絡を保つことを明らかにした。世界経済の回復や成長のために積極的なシグナルを発信することで、市場の自信を高めていく。
一方のラガルド氏は、「中国政府が有力なマクロ政策や構造改革の推進、為替相場安定の政策、市場とのコミュニケーションといった措置を強めることで、中国経済が安定成長を続けることを信じる」と述べた。IMFは引き続き中国とコミュニケーションと協力を強化するとし、市場に対し中国と共同で、中国の改革の決心と成長への自信を伝えていく意向を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月30日