中国で自動車の燃費基準や関連法の整備が進むなか、ホンダ自動車は2016年末頃をめどに中国でハイブリッドカーの生産に乗り出すもようだ。英ロイター通信が11日付けで伝えた。
ホンダ広報担当の中村勉氏によると、同社は広州で「アコード」のハイブリッドモデルと「アキュラ」のSUV(スポーツ用多目的車)の生産に乗り出す予定で、さらに中国市場向けに開発した中型セダン、「思鉑睿」(スピリア)のハイブリッドモデルも手がける計画だという。
同氏は、「中国本土で生産するハイブリッドモデルは価格面で優位性があるため、売上が見込めるうえ、中国の厳しい燃費基準をクリアすることにもつながる」と期待感を示す。
中国の都市部では、石炭火力発電所や重工業、交通渋滞からもたらされる大気汚染が深刻となっている。当局は、より厳しい燃費基準の導入や、新エネルギー自動車向けの補助金制度の設置などで大気の浄化に注力しており、2020年までに法整備を進める構えだ。ホンダは、こうした基準をクリアするために、純電気自動車やハイブリッドカー向けの燃費効率を向上する様々な新技術を導入する必要があるが、ホンダの関係者は、「中国で関連法がどのように進んでいくのか、現段階ではまだ分からない」と指摘している。