中国の2015年の貨物貿易輸出入額、輸出額が世界一になった。ネット小売額は世界一をキープし、外資導入額は24年連続で発展途上国中の首位をキープしている。中国商務部の高虎城部長は23日、国務院新聞弁公室が開いた記者会見で、2015年の商務活動全体の発展は、「国家の経済成長および世界の経済発展の支援に関する、満足できる答案を提出したと言える」と述べた。
高部長によると、社会・経済成長に対する消費の寄与度は2015年に前年比15.4ポイント上昇の66.4%に達し、経済成長の最大の原動力になった。
環太平洋経済連携協定(TPP)は今年2月4日、ニュージーランドのオークランドで正式に署名された。高部長はTPPに言及した際に、「我々はTPPが中国に向けられたものだとは考えておらず、またTPPと東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が対立するとも考えておらず、むしろ同時に進めても相矛盾しないと考えている」と話した。RCEPはASEAN10カ国が提唱し、中国、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドを招いている(10プラス6)。関税・非関税障壁を取り除き、16カ国の統一的な自由貿易協定を締結する。高部長は、「RCEPの7カ国はTPP加盟国だ。TPPとRCEPはアジア太平洋自由貿易圏に繋がるルート、選択肢だ」と指摘した。
欧州委員会はこのほど中国政府に対して、鉄鋼業の生産能力の削減を呼びかけており、かつ中国の中国製鉄鋼3品目に反ダンピング調査を実施すると発表した。高部長はこの問題について23日、「中国は2013年より貨物貿易の世界一の大国になっており、21年間に渡り反ダンピング調査を最も多く受けている国でもある。貿易救済措置に対しては平常心を維持し、穿った見方をする必要はない」と述べた。
23日付の独経済紙によると、ミュンヘンに拠点を置くIfo経済研究所は月曜日、中国の2015年の貿易赤字が約2930億ドルに達し、ドイツの2800億ドルを上回り世界一の黒字国になったという推算を発表した。中国の機械・電力設備、衣料品などの伝統的な労働集約型製品の輸出が減少しているが、スマートフォンなどの技術力を持つ製品の輸出が増加している。主要輸入商品価格は、全体的に低下している。中国の黒字の記録更新は、元安の圧力と中国の資本外部流出の影響を相殺する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月25日