アップルやサムスンの次に台頭するのは中国ブランドかもしれない。中国製スマホはすでに中国市場でサムスンを超えるシェアを確保し、アップルの牙城を崩している。アナリストは、これら低廉で高性能なアンドロイドスマホが、数年後には目の肥えたユーザーを惹きつける可能性が高いと予測している。
アンドロイドOSのアナリストは、「中国のスマホメーカーは独特の品質を持つ。彼らはLGやサムスンの機能と同様のスマホを安価に生産することができる」と述べる。サムスンは今もスマホ業界の巨人だ。しかし中国市場ではシェア上位5位に入っていない。スマホ事業の利益は今では全盛期の半分にも満たない。昨年の第4四半期にアップルの売上額は増加したが、ファーウェイの販売増加数の前にはかすんで見える。
しかし、メーカーの悪いニュースは消費者にとってはいいニュースだ。アップルやサムスンといった高級スマホの販売価格が650ドルであるのに対し、多くの中国企業で作られるかなりいいスマホが200ドル足らずで買える。高級スマホは、高画素、おしゃれ、スマートなデザインから人気となっている。しかしスマホのイノベーションは緩慢であり、新たに提案されるイノベーションは消費者にとって大したものではなくなっている。IDCアジア太平洋地域シニアリサーチディレクターのメリッサ・チョウ氏は、中国企業はスマホのデザインや品質で引けをとらないものを作るようになってきており、数年前のサムスンのレベルに達していると指摘する。
これら中国メーカーは廉価スマホを売り出しているが、彼らは高価格帯スマホでもユーザーを惹きつけ始めている。たとえばファーウェイのスマホは、2014年の国内平均販売価格が213ドルだったが、これは前年比で21%上昇している。国内市場での成功の後、これらメーカーは海外での成長を模索し始めた。中国市場でシェア第4位のスマホメーカーのOPPOは、現在東南アジアで積極的に市場を開拓している。シャオミはインドネシアやシンガポール、マレーシアで販売している。ファーウェイの幹部によると、同社が重視しているのは新興市場だが、同時に欧州、オーストラリア、アメリカ市場も視野に入れているという。ファーウェイとシャオミは本国市場でアップルとサムスンのユーザーを取り込もうとしているという分析がある。なぜなら目の肥えたユーザーの一部は、自分のスマホをバージョンアップしたいと思うと同時に、高いお金を出したくないと考えているからである。
メリッサ・チョウ氏は、アップルは今でも中国で高級ブランドだとした上で、「しかし長い間使われており、人々は慣れ切っている。すでに新しさが放つ輝きが失われている」と述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月25日