中国商務部の高虎城部長は23日開かれた国務院報道弁公室主催の記者会見で、2015年の中国人海外旅行者の消費額は1.5兆元に上ったと明らかにした。このうち買い物額は少なくとも7000億~8000億元に上った。中高所得者層の海外での買い物が高い割合を占めたが、消費動向の大きな変化として、従来の奢侈品や高級ブランド品志向から、高品質かつコストパフォーマンスの高い日用品志向へと変わったことが挙げられる。
海外旅行者の消費額の増加とともに、もう一つ特徴的なのは社会消費財小売総額の増加で、15年は前年比10.7%増の30.1兆元に上ったことだ。経済成長率に対する消費の寄与率は66.4%と、14年比で15.4ポイント拡大したことからも、消費が経済成長の最大の牽引役となったことがみてとれる。
高部長は、「つまり、中国の経済成長は、投資・輸出主導型から内需主導型に、それも特に消費主導型に大きく転換したといえる」と強調した。