オーストラリア政府は23日、国内最大手の乳製品メーカーを中国の買い手に売却することを認可したと明らかにした。豪紙『オーストラリアン』はモリスン財務相の声明を引用し、「中国の盧先鋒氏と盧氏が保有するムーンレイク・インベストメントが2億200万ドルでタスマニアのVan Diemens Land Companyを買収する取引が認可を得た」と報道。
報道によると、Van Diemens Land Companyはオーストラリアで最も歴史が長い最大規模の乳牛農場経営企業で、25ヶ所の農場、約1万8000頭の乳牛を保有し、固形牛乳の年間生産量は770万キロに達する。盧先鋒氏はオーストラリアに数プロジェクトの権益を有するほか、寧波先鋒新材料有限公司の創始者でもある。
競売に参加したオーストラリアの女性富豪ジェーン・キャメロンは中国企業による買収の阻止を外国投資審査委員会に働きかけ、連邦議会の無所属議員もモリスン財務相に対して共同で「買収の背後に中国政府の後押しがある」と主張していた。
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は23日、優良農地の売却問題における政府の圧力は日に日に高まっているが、オーストラリアの海外投資への開放姿勢は変わらないと論評。モリスン財務相は23日に声明を出し、「オーストラリアはれまで通り時刻と衝突のない海外投資を歓迎、支持する」と重ねて表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月24日