自動車大手フォード・モーターが日本市場から年内に撤退し、ファストフード大手マクドナルドも日本法人の株式売却方針を決めるなど、米国の老舗企業で日本離れが相次いでいる。人口減少など経営環境の悪化に、競争力の低下といった個別の事情が加わった。中国など新興国を重視する姿勢を鮮明にしている。日本メディアが報じた。
「日本は先進国で最も閉鎖的な自動車市場で、年間の新車販売台数のうち海外ブランドは合計で6%に満たない」。フォードの日本撤退が表面化すると、米メディアはフォード広報担当者の厳しいコメントを紹介した。
日本で昨年売れたフォードは4968台で、輸入車に占める割合はわずか1.5%だ。競合他社は、フォード撤退について「ドイツメーカーのような高級感に欠け、価格に見合う価値を提供できなかった」と指摘する。
一方で、フォードの2016年1月の中国市場での販売台数は前年同月比36%増の13万832台と好調。フォードは経営資源を集中させ、販売拡大を図る方針だ。