海外進出の進展を背景に、世界経済での中国の重要性は高まるばかりだ。中国の影響力の向上が世界経済回復の原動力となっており、中国は「主要新興国で最も競争力のある国」と評されている。2015年の貨物貿易輸出入と輸出額は世界一を維持、社会消費財小売総額、サービス貿易輸出入額は世界2位、外資の対中投資額は新興国のなかで24年連続で首位、対外投資は世界3位。中国が自国の経済成長と世界経済の発展に果たす役割は非常に大きいと言える。
「中国の経済成長が長期で改善に向かっているというファンダメンタルズに変わりはない。中国経済は強靭で、潜在力があり、融通が利きやすいという特性は変わらない。経済成長が続く良好な基盤と条件に変わりはない。経済の構造調整と高度化への姿勢は変わらない」。習近平主席がまとめた「4つの変わらない」という指摘は、「中国の信念」の強さを示しており、経済成長の「新常態」の足場となるものだ。
先進国と比べ、中国経済のキャッチアップ型成長はまだ終わっていない。インフラ設備と民生分野の投資需要から高度化が続く消費構造まで、内需の成長余地は非常に大きい。