製造業は国の安定の根本だ。研究機関がまとめたデータによれば、製造業に1元(約17.5円)を投入すると、関連産業で1.48倍の生産額が生まれることになる。中国は製造大国に軸足を置きながら、製造強国への転換をはかるべきだといえる。
李毅・全国政協委員は、「新産業の発展と伝統産業の改良向上は相互に促進し合うべきだ。伝統産業が新産業の発展に技術、設備、人材、市場を提供し、新産業の新しい技術、新しい製品が伝統産業に結びつき、お互いの優位点で補い合うようになることだ」と述べた。
現在、先進国は「再工業化」し、新興エコノミーは「移転を引き受け」、ドイツの「インダストリー4.0」プロジェクトと米国の「インダストリアル・インターネット」戦略が迅速に発展している。中国の製造業はこうした何重もの囲みをどのように突破し、「新しい優位点」をどうやって生み出していけばよいだろうか。
「他の人に無いものが中国にはある、他の人にあるものが中国では強みになっている、他の人の強みになっているものが中国ではより優れたものになっている」。このような境地に達してこそ、製造業に軸足を置くことが可能になる。優れた独創的な製品には「匠の心」が必要だ。
代表を務める珠海格力電器株式有限公司の董明珠会長は、「競争力を取り戻し、供給側の改革を実現させたいなら、まずは2つの問題を解決しなければならない。1つは特許の保護で、供給側が技術の研究開発を安心して行えるようにし、よりよい国産優良製品を設計・製造することだ。もう1つは国産品への支援で、国産品が安かろう悪かろうのイメージを脱するようにし、真の国産品ブランドを樹立することだ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年3月10日