シャオミ(小米)は先ごろ、エコシステム商品ブランド「Mijia(米家)」から炊飯器を発表した。価格は999元。また格力電器の子会社も炊飯器を発表し、価格は1199元となっている。
両社のリーダーである雷軍氏と董明珠氏が、期せずして日本の高級炊飯器に対抗しているところが興味深い。消費者の目が厳しくなるなか、彼らがもたらす「新国産」は果たして成功するだろうか。かつて両社が火花を散らした戦い以上に話題を集めている。
好敵手同士が“鍋”対決へ
シャオミと格力電器が今回発表した高級炊飯器はどんなものだろうか。カギとなるのがIH加熱技術だ。磁力線の高周波磁場が取り巻く金属鍋を通じて電流が発生することで、鍋全体に熱が回る。これで調理すると、均等に熱が通り、美味しいごはんた炊き上がる。
シャオミは「核心技術の掌握」が最大の売りだと言う。というのも、同社は炊飯器の核心技術である「圧力IH技術」の発明者で、前サンヨー炊飯器事業部開発部長である内藤毅氏を構造責任者として引き抜いたからだ。炊飯器を生産するにあたり、かつてスマホの製造にあたってアップルのOEM工場を探したのと同様、象印やタイガーのOEM工場を探し当てた。またシャオミの炊飯器は、遠隔地からスマホで炊飯設定が行える。
一方、格力電器の技術者は取材に対し、新しい高級炊飯器は主流のIH加熱技術を採用していると話す。