中国企業の海外M&A(合併買収)によるグローバル展開が加速している。2月に中国化工集団公司がスイスの農薬・育苗大手、シンジェンタ(Syngenta AG)の全株式を取得すると発表したのに続き、3月にも原子力大手の中国広核集団(CGN)がマレーシアの政府系投資会社ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)から23億米ドルで発電子会社エドラ・グローバル・エナジーの全株式と新規プロジェクトの開発権を取得し、「一帯一路」沿線5カ国のクリーンエネルギー関連プロジェクト計13件を傘下に収めるなど、枚挙に暇がない。
「走出去」(海外進出)戦略と「一帯一路」の構築の推進が強化されるのに伴い、中国のグローバル企業は急速な発展段階を迎えている。中国商務部の発表によると、2016年1-3月期の中国から海外への直接投資(金融分野を除く)は前年同期比55.4%増の2617億4000万元(400億9000万米ドル)に上った。うち、3月の投資額は同21.5%増の664億元だった。