この騒動の背景には、中国のeスポーツ産業の成長がある。1990年代生まれの「90後」(ジウリンホウ)や2000年代生まれの「00後」(リンリンホウ)と呼ばれる、幼い頃からゲームに慣れ親しんできた若者世代が社会に進出し始めたのに伴い、eスポーツも徐々にメジャー化してきている。一般大衆のスポーツとして広まった他の競技と同様に、eスポーツ業界にも資本を呼び込む動きがあり、ビジネスモデルが確立しつつある。
国がeスポーツを国が徐々に認めるようになってきたのに伴い、モバイル生放送とeスポーツが融合し、「モバイルeスポーツ」というコンセプトが広まってきている。今年4月、国家体育総局情報センターは大手通信機器メーカーの大唐電信と共催で、オンラインゲーム大会「2016中国モバイルeスポーツゲームズ」(CMEG)をひと月にわたって開催。予選大会のオンライン観戦者数は145万人を超えたという。