世界経済ガバナンスの改革プロセスについても、国際経済金融システムの改革がスムーズではなく、国際経済・貿易規則が変わっている現実があると中国は分析した。昨年は国連開発サミット、世界貿易機関(WTO)第10回閣僚会議、パリ国連気候変動枠組条約締約国会議が相次いで開かれ、国際開発協力、多国間貿易体制、気候変動対応に関する世界の新たな行動計画が打ち出された。将来の国際経済協力はどの方向に発展するのか?中国は参加国に協調的行動を呼びかける。
また、G20自体の発展をめぐる問題について中国は、G20が危機対応から長期有効なガバナンスシステムへの転換に直面し、テーマが短期的な問題から多層で長期的問題に広がる重責を担うと分析した。いったいこれをどのように円滑に転換させるのか?中国は、参加国がパートナーシップ精神をもってG20の世界経済ガバナンス主要プラットフォームの地位を強固にすることを提唱する。
世界経済の変化は目まぐるしく、G20は使命を担う必要がある。先ごろ閉幕したG20財務相・中央銀行総裁会議は発表した声明で、G20メンバーが英国のEU離脱決定による潜在的な経済と金融への影響に対し前向きに準備していることを明らかにし、英国が今後EU(欧州連合)と密接に協調することを要請した。この声明は精神安定剤となり、まさに英『フィナンシャルタイムズ』が論評した「G20は世界安定の守護者の役割を演じる」ことになる。