中国国務院国有資産監督管理委員会(国資委)はこのほど、中国国有資本リスク投資基金股份有限公司を深圳市前海地区で設立することを認可した。規模は当初1000億元で、将来的には2000億元に拡大される見込み。現在進められている国有企業改革のプロセスの一つとして、国有資本運営会社の試験を全面的に進める重要な戦略的措置となる。
中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)で「国有資本運営会社をいくつか立ち上げ、条件を満たす国有企業を国有資本投資会社に改組することを後押しする」ことが提起された。さらに昨年発表の「国有企業改革深化に関する指導意見」では今回の国有企業改革の主要方案として、国有資本投資・運営会社が政府と市場の間で「バリア」の役割を担い、国有資産監督管理機関が監督管理対象企業の出資者権利を直接行使していた以前のモデルを、国有資本投資・運用会社が対象となる国有企業の出資者権利を行使するやり方に改め、政治と企業の分離を図る方針が打ち出された。