創業行動計画の策定が、G20杭州サミットの大きな成果として期待されている。
7月13日に終了したG20G労働雇用大臣会合では、イノベーションの理念に基づき、「十分な雇用機会の創出」、「エンプロイアビリティ(雇用されうる能力)の向上」、「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の促進」に向けた共同宣言が採択された。会議は「G20創業アクションプラン」と「エンプロイアビリティの向上に向けた提案」などの文書を承認し、各国が行動計画実行に賛同した。良好な政策環境整備に注力し、青年を中心とした創業者の潜在力喚起を目指す。各国はまた、中国によるG20経済圏創業研究センター設立を歓迎。そのメンバーとして情報交流を深め、実践のプラットフォームを共有、比較研究を行い、創業行動計画の実施を支援する。中国は再び世界の視線に焦点を合わせ、世界の発展に活力を注入する。
パキスタン中国委員会のラーマン執行主任は取材に対し、「パキスタンには潜在力の大きな市場があり、大量の若年労働力とコスト優位性の高い土地などの資源がある」と指摘。G20杭州サミットのテーマにある「連動」は、利益共同体、運命共同体としての意識の確立を目指すもので、国際経済協力の強化、相互接続での機会共有、良好な相互作用による力の結集を図るものだという。この理念は、パキスタンが発展に必要な外部からの資金・技術支援を獲得することを通じて、自国の経済成長に向けた活力を喚起し、新たな成長モデルを模索することを助けるとしている。
ゲスト国首脳の1人として、エジプトのシーシー大統領も杭州サミットに参加する。エジプトはアジア、アフリカ、欧州が交わる要所にあり、地理的な優位性が高い。「一帯一路」建設でも代替不可能な大きな役割を果たす。また、人口も多く、市場の潜在力が大きい。エジプトピラミッド政治戦略研究センターのアイマン研究員は、「中国は積極的に自主創業を奨励し、政策、資金、プロジェクトなど多方面で支援を行っている。これが自主創業を後押しし、経済発展と雇用促進につながっている。」と指摘する。失業率の高さがエジプト経済の大きな問題となっているが、中国の自主創業での経験と方法は学ぶ価値がある。アイマン研究員は「中国寧夏に設立された中国・アラブ青年創業パークは両国に大きな利益をもたらし、創業分野での力の結集、共同的発展につながる」と述べた。