11月11日(中国の「独身の日」)のネット通販の祭典まで、残すところ半月未満となった。北京晨報の記者が取材したところ、多くの物流企業は8-9月から人材募集を開始し、各拠点で高賃金の募集広告を張り出している。多くの物流企業は大学での宣伝や仲介業者などを通じ、配達員を集めようとしている。また配達員の家族や友人にも協力を呼びかけている。
月給8000元
「独身の日」は今年で8年目だ。昨年は天猫と淘宝網だけで、11月11日に912億元という取引額と、4億6700万件の受注量を記録した。中国快遞(宅配)協会は、今年の11月11日に各種データが再び大幅に更新され、業界全体の業務量が前年同期比35%増の10億5000万件に達すると予想している。
各大手物流業者は長年に渡る11月11日の「洗礼」を浴び、拠点の建設、設備のアップグレード、データサポートなどで大きな一歩を踏み出している。しかし最終段階の配送の圧力が依然として存在している。
記者が取材したところ、多くの物流企業の拠点が、配達員募集広告を張り出していた。しかも人数は無制限だ。その多くが月給5000-7000元という条件で、中には6000-8000元にのぼる拠点もある。
順豊速運の運営部担当者によると、同社は正社員の正常な募集を続けており、8月から現在まで1000人以上を雇用しているという。臨時の配達員は3000人以上で、アルバイト、派遣社員、大学生などが含まれる。それから従業員の家族や友人なども一部含まれるという。情報によると、同社のアルバイターの給与はこれまで時給制だったが、今年は意欲を刺激するため出来高制を初めて採用した。つまり運んだ小包の数で賃金が決まり、多く働くほど多く得られる。
全自動化設備を使用
仕分けの効率を高めるため、順豊速運と韻達速遞は11月11日より前に、全自動化仕分け設備の使用を開始している。順豊北京物流園の全自動化仕分け設備は8月に稼働開始。1時間で4万件以上を処理し、人の手による効率の2倍に達する。設備の最大のメリットは、人件費の削減だ。「以前は200人で行っていた作業も、今は30人ほどで十分だ」
また人工仕分けの精度は95%程度だ。つまり毎日1000万件を処理するならば、50万件はミスになる。1件のコストを2元とすると、毎日100万元の損失が生じる。自動仕分けラインの稼働開始後、仕分けの精度が100%に近づいた。
韻達速遞の責任者によると、同社の全ネットワーク中継センターは今年の「独身の日」期間中、自動受取システムを300台設置し、各拠点の受付ペースを1人当たり1時間2500件とし、従来の方法の2倍以上にする。また同社は「最後の1キロ」「最後の100メートル」で多様なサービスを採用する。これには自社の店舗、コンビニとの協力、スマート宅配カウンターなどが含まれる。これらの措置も、「独身の日」期間中に重要な力を発揮する。
「最後の1キロ」「最後の100メートル」に対応するため、順豊は今年「独身の日」の荷物を専門的に運ぶ新エネ車をリースした。圓通快遞北京公司の責任者によると、同社は今年「独身の日」期間中、港から1日240万件の荷物を送り出す(昨年の2倍)。人手を増やすほか、「独身の日」期間中に車両を毎日500台追加する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月31日