2014年5月、中国とロシアは人民元決済の拡大に向けて、通貨スワップ協定を締結した。当時は貿易取引にのみ適用され、しかも主に国境貿易の分野であった。スワップ枠1500億元、期間3年の二カ国間スワップ協定として、商業銀行やその他の顧客のために人民元とルーブルの流動性ルートを拡大した。ロシアのラジオ・スプートニクが11日、「米ドル―余計な第三者?」と題する記事で伝えた。
中国ロシア双方の努力によって、2015年半ばまでの両国間の人民元・ルーブルの相互決済額は数倍増加した。専門家はこの理由について「もとのベースが低かったことと人民元に対する流動性ニーズが高まったこと」を挙げている。
ロシア外貿銀行によると、2016年1~9月までの同銀行極東連邦管区の顧客の人民元決済額は前年同期比30.6%増の3億2050万元。貿易取引におけるルーブル決済についても16.5%増となった。人民元決済はロシアからの木材、宝石、大豆、食品などの輸出に際して使用され、輸入方面では機械設備や部品、金属、衣料品、食品などの契約で使用されてる。また不動産賃貸や旅行サービスなどの決済にも人民元が用いられている。
一方、中国向けに輸出される建築材料や燃料オイル、キャンディーなどについてはルーブル決済が行われているという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月15日