中国(広東)自由貿易試験区珠海横琴新区エリアは2015年4月23日に発足された。横琴は一年余りにわたって、自由貿易区総体プランの要求に従い、開放の理念を実践し、制度革新を推進し、国際基準と統合したビジネス環境を構築し、横琴を「広東・香港・マカオ高度協力模範区」、「21世紀海上シルクロード」の重要なターミナル、全国の新たな改革開放の先行地として建設しようと努力して来た。
横琴の開発の初期から、その主要目的は、「マカオ経済の適度な多元化発展の促進を重点とし、香港・マカオ地区の長期的な繁栄と安定を促進する」と明確化されていた。横琴新区管理委員会の牛敬主任は、「自由貿易区発足後、横琴は、香港・マカオとの高度の融合をいっそう強化し、体制・メカニズムの建設やインフラの接続、産業発展などの面で全面的な協力をすでに展開している」と語る。
体制・メカニズムの建設では、横琴は、マカオと常設の疎通メカニズムを構築し、既存の公式協力会議メカニズムを土台として、直接疎通メカニズムと横琴自由貿易エリアの建設推進のための珠海・マカオ協力メカニズムをマカオ特区政府と構築した。インフラの接続では、横琴全島の「2横1縦1環」からなる幹線道路網がほぼ完成し、港珠澳(香港・珠海・マカオ)大橋を契機として、横琴口岸総合交通ターミナルなどクロスボーダー交通インフラの建設が推進され、横琴口岸(通関地)も24時間の通関を実現した。産業協力では、横琴は、香港・マカオの近代サービス業の拡張を積極的に請け負い、今年11月末までに横琴で実際に登録された香港・マカオ企業数は1105社に達した。
ポルトガル語系諸国との関係が深いというマカオ独自の強みを利用して、横琴は現在、対外開放を継続的に拡大し、中国とラテンアメリカ・カリブ諸国共同体との経済貿易協力の新たな場の構築に努めている。横琴国際科学技術革新基地にある「中国・ラテンアメリカ経済貿易協力パーク」はすでに正式に起工している。総投資約25億元のこのプロジェクトは、スマートデバイスやバーチャルリアリティ(VR)、3D印刷、クラウドコンピューティングなど未来の発展の趨勢を代表する産業を重点的に発展させる。
広東自由貿易区のエリアの一つである横琴は、制度革新や商事制度改革、司法体制改革、政府行政権能の転換、金融サービスなどの面でも一連の革新的な成果を上げてきた。
全国で最も早く展開した商事登記改革は、横琴の最も先駆的な改革措置の一つとなった。2012年5月28日、横琴は、全国初の商事登記による「工商注册登記書」を発行した。「三証合一」(営業許可証、組織機構コード証、税務登記証の統一)や「一照一碼」(工商・品質・税務の各部門の証明書が一体化した営業許可証)を率先して推進し、ビッグデータ管理や「インターネット+」の理念を企業登記・サービスの全プロセスに融合させた。商事主体電子証明カードと商事主体電子証明銀行カードを全国で初めて発行し、企業の電子身分証とした。企業工商営業許可証と印章作成、国地税税務登記証、組織機構コード証の4つが連動した新たな登録制度も推進され、「ワンストップ式」のサービスが実現された。
横琴はすでに、200件にのぼる改革革新措置を実施し、そのうち6件は珠海市で全面的に複製・普及され、17件は広東省初の複製・普及可能な経験27件の重要な一部となり、6件の革新事例は広東省自由貿易試験区の最初の制度革新事例に選ばれ、「政府スマート化監督管理サービス新モデル」は全国自由貿易試験区の「最良実践事例」に認定された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月21日