中国の中央農村活動会議が19日から20日にかけて北京で開かれた。会議はこれまでの重要会議の方針を受け継ぎ、「十三五」(第13次5カ年計画、2016-2020年)計画スタートの年の「三農(農業・農村・農民)」問題に関する活動を総括。現在の農業・農村についての情勢を分析し、2017年の活動方針と計画を示した。
この会議に先立ち、習近平国家主席が中央政治局常務委員会会議で、「三農」問題について重要な演説を行った。習主席は、「今年の農業・農村の様子は全体的に良好で、来年の『三農』に関する活動も全面的に取り組む必要がある。新たな発展理念を堅持し、農業の供給側構造改革を柱に農業・農村問題に取り組む。農業・農村発展への新たな原動力を育成し、農業の総合的な収益力と競争力を引き上げる必要がある」と指摘した。
習主席は、「三農」活動を重視し、「重農強農」(農業を重視し、農業を強くする)のシグナルを強化する必要があると強調した。具体的な取り組みとして、◇新たな情勢の下での「三農」活動の方向性を見極め、農業の供給側構造改革を推進する。◇国家の食糧安全の基盤を確立したうえで、産業と製品構造の最適化に注力する。◇農業の適度な経営規模拡大と貧困救済を結び付け、新型都市化の推進に合わせ、「強農恵農」(農業を強くし、農民に利益をもたらす)政策の対象を一般農家まで拡げる。◇政府と市場という「2つの手」の役割を協調して発揮し、農業生産と供給構造の最適化を促す。◇農業の現場の創造性を尊重し、改革の良好なムードを醸成する。――などを挙げた。